蔵春閣に行ってきました
こんにちは!菊地です。
少し前の話になりますが、新発田市にある蔵春閣(ぞうしゅんかく)に行ってきました。
この建物は、1912年(明治45年)に東京の向島の隅田川沿いに大倉喜八郎の別邸として建てられました。
大倉喜八郎は新発田市出身の実業家です。
大成建設、サッポロビール、帝国ホテル、帝国劇場、日清オイリオ、あいおいニッセイ同和損保など、200以上の会社の設立に関わり、一代で財閥を築き上げました。
会社だけでなく私財を投じて東京経済大学の前身である大倉商業学校も創設しています。
蔵春閣には、伊藤博文や山県有朋、原敬といった歴代の首相や、渋沢栄一、安田善次郎などの実業家が訪れ、海外からの賓客をもてなすための迎賓館としても使用されていたのだそう。
創設したものと、関わりのある人物のラインナップが異次元です。
大倉文化財団から新発田市に寄贈されて、移築工事が行われていたのですが、工事中からずっと気になっていました。
今年の4月の末より一般公開が始まったのですがなかなか行けず、この度ようやく訪れることができました。
玄関ホールです。
写真の右手が食堂、左手が玄関です。
食堂の天井。
装飾がとにかく豪華です!
食堂の床。
独特のデザインですね。何か由来があるのでしょうか。気になるところです。
約110年を経た無垢材の床。味わい深くて趣があります。
2階の広縁。
床はイタリアから輸入した大理石を使ったモザイク張り。
隅田川にちなんだ桜と都どりがあしらわれているそうです。
2階の大広間。
ベースは和室ですが、照明が西洋風だったりと、和洋折衷ですね。
食堂もそうでしたが、こちらも天井がとにかくゴージャス!
普段、天井にあまり重きを置かずに過ごしてきました。
こんなにも魂のこもった天井があるなんて!衝撃を受けました。
明治の名建築が、身近な場所で見られるようになりうれしいです。
ただ、この日は1階の書斎が修繕中で見ることができなかったので、書斎も見に来たいと思います。
天井が気になる…!
【蔵春閣】
所在地 新発田市諏訪町1丁目9番20号
電話番号 0254-28-3255
開館時間 午前9時~午後4時
※最終受付は午後3時30分
入館料 大人500円、小中学生400円
大人(団体)450円、小中学生(団体)350円
※障がい者手帳をお持ちの方は入館料無料
☆おまけ☆
蔵春閣に隣接する東公園に昔からあるD51です。
この公園も大倉喜八郎が寄贈したのだということを、今回初めて知りました。
蔵春閣もD51も維持管理は大変だと思うのですが、ずっとこの地で大切に遺されることを願っております。